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【アルジャーノンに花束を】SFの名作!すべての社会人に読んで欲しい

「世界にもっとSFを!」をスローガンにSFを紹介していきます。

屈指の名作、アルジャーノンに花束を紹介します。

この名作は是非、社会人にこそ読んで欲しい。仕事に慣れ世の中のことが分かってきた人にこそ読んで欲しい。

「部下に指導しているが、部下が優秀では無くツラい」

「上司が無能でツライ」

こんな人にこそ読んでほしい。

この本には、そんな感情に優しく沁みる言葉がある。

自分が優秀だと思うことの危うさを教えてくれる。

人にちょっと優しくなれる不変の名作を今こそ読もう。

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あらすじ

32歳で幼児の知能しかないパン屋の店員チャーリイは、ある日、ネズミのアルジャーノンと同じ画期的な脳外科手術を受ければ頭がよくなると告げられる。手術を受けたチャーリイは、超天才に変貌していくが……人生のさまざまな問題と喜怒哀楽を繊細に描き、全世界が涙した現代の聖書

引用:早川書房

登場人物

  • チャーリー・ゴードン:主人公。ドナー・ベイカリーの店員。
  • ジェイ・ストラウス博士:ビークマン大学の精神科医。
  • ハロイド・ニーマー教授:ビークマン大学心理学部長
  • アリス・キニアン先生:ビークマン大学知的障害成人センターの教師
  • バート・セルドン:ビークマン大学心理学専攻の大学院生
  • マット・ゴードン:チャーリーの父
  • ローズ・ゴードン:チャーリーの母
  • ノーマ・ゴードン:チャーリーの妹
  • フェィ・リルマン:画家
  • アーサー・ドナー:ドナー・ベイカリーの店主

ここがイイ※ネタバレ注意

一番好きなシーンはチャーリーが母に会いに行くところ。

チャーリーは自分の知能が低下するまでに時間が無いことを知り母に会いにいく。

この物語は常にチャーリーと母親の思い出がいたるところに深く出現する。

チャーリーは母に褒めてほしく、認めてもらいたい。

この一念で生きてきたと言ってもいい。

時間が無く、思い切って母に会いにいくチャーリー。

1つの心配事は妹に遭遇しないかどうか。

思い切ってチャーリーは母に会いに行くが母は逃げたり、驚いたりとなかなか会えない。

正直、この辺を読んでいる時はチャーリーの母は会いたくなくて逃げているんだと思った。

しかし、読み進めていくとそうではない。

そう、チャーリーの母はボケてしまったのだ。

チャーリーの母はチャーリーの知的障害を物凄く嫌っていた。

妹に害を与えるのではとチャーリーを追い出した張本人。

しかし、年月がチャーリー母を変えてしまった。

なんか皮肉めいた結果だとおもった。

悲しくなったと同時にやるせない気持ちになった。

チャーリーも憎むのでもなく母の現状を受け入れ、時折意識がハッキした母との会話を楽しむシーンが心を優しくしてくれた。

さらに、このシーンはまだまだ盛り上がる。

不安の種だった妹ローズが帰宅する。

鉢合わせたくないチャーリーは逃げようとする。

しかし、ローズと鉢合わせしてしまう。

どんなに酷いことを言われるのかと思ったが。

めちゃくちゃ意外にもローズめっちゃ良い子。

兄のチャーリーだとすぐに分かり、再開を喜ぶ。

ここからのシーンは是非、本で読んで欲しい。

兄弟のわだかまりが解けていく感じがとても嬉しい。

チャーリーもローズも思うところはあるが成長し、しっかりと話しあえる大人の兄妹という感じ。

なんといっても、家族で唯一チャーリーをしっかりと認識しているのが妹のローズというが感動。

一緒に暮らそうと提案してくるローズ。

しかし、チャーリーはまた知的障害者に戻ってしまう。

逃げるように母と妹の元を後にするチャーリーは深く悲しむ。

僕はここを読んでチャーリーが一番幸せになれるのは家族と暮らすこと。

本当にそう感じた。

ここからは、チャーリーが知能を失っていくストーリーになる。

せっかく、家族とわかりあえたのに離れないといけない。

なぜなら、知能が低下し迷惑をかけるから。

チャーリーは必至に抵抗しながらも、努力虚しく知能が低下していく。

そして、チャーリーは手術を受ける前の状態になってしまう。

周囲の人たちはそんなチャーリーを不憫に思い様々な反応を見せる。

そんな周囲の反応が、手術を受け知能が上がる前のチャーリーがどれだけ周囲に好感を持たれていたかを表している。

物語の終わりはチャーリーが一緒に手術を受け、友達でもあり占有でもあるアルジャーノンに花束をあげて欲しいというチャーリーの願いで終わっている。

まとめ

人間は能力が上がっても幸せになるわけでは無い。

この物語はそんな事を教えてくれている。

周囲の人に優しく、笑顔を絶やさず接することの大切さ。

色々な事をこの物語は教えてくれる。

情報が飛び交い、効率を求める社会だからこそ忘れたくない不変的な優しさ。

この本はそのことを教えてくれる。

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